不登校生の不安を正しくとらえるために
2016/12/1 塾長ブログ
 
心理フレームとは何か?
 
誰でも生まれてこの方、さまざまな体験を通して見えない心のフレームを作り上げている。なかなか本人は気づかない。しかし、なんとなく知っているものである。ただ気づかないようにしているだけである。

日常的な出来事のたいていは、そのフレーム内で処理している。そのときは平常心が保たれ思考も働く。フレームの存在も忘れている。ところが、きわめて個人的なある特定の場面に遭遇すると、いやがうえでもその存在に気づかされる。
 
「エッジ」に触れると感電する
 
たとえば、人からある事を言われた時、それが冗談だとわかっていても、心が自動的に反応して取り乱してしまうことがある。ネガティブな感情が湧きあがり自分を見失ってしまうばかりか、思考も感電したように停止状態に陥ってしまう。

これは、上述の心理フレームのエッジにその言葉が触れたからにほかならない。エッジとは文字通り、縁である。つまり、自分を保てる限界であり、自分の臨界点である。そこを超えて自分であることはできない。だからこそ、そこに触れると、自分を見失い取り乱した心理状態になってしまうのである。
 
不登校生の殺伐とした言葉に驚く
 
ある不登校生は、お金に異常に執着する。ひょんなことから、お小遣いの話なった。彼女は個人的な金銭にまつわる話になると、みるみる顔つきが変わる。まだ少女の面影を残す彼女の口から出てくる言葉は親の財産の相続権を巡って争っているそれとほとんど変わらない。

激しい口調でまくしたてている彼女の、その殺伐とした話を聞きていて、僕は驚き、そして暗たんたる気持ちになった。しかし、子供のそうした表面的な事象にあたふたしてはならない、そう自分に言い聞かせた。これも、その言葉の発信源をたどれば、彼女の心理フレームの「エッジ」に帰着する。そうではないか。
 
不安から逃れる処世術
 
同じ年代から取り残された疎外感や焦燥感、あるいは諦め、もちろん社会を生き抜く自信のなさ、諸々の不安が、どの不登校生の心の中も渦巻いているのだろう。そして、その不安の苦痛から逃れるために、いつの間にか見えない心理的フレームが出来上がって、その弱い心を防御している。

彼女の場合、その不安を取り除くものが、ほかでもないお金だったのである。つまり、お金が自分の将来を守ってくれるものとしてフレームを作り、そのフレーム=お金=安心のエッジに触れると、不安が襲ってきて激しい口調でその安心を守ろうとするのである。
 
不登校生の言葉の裏を読む
 
どの不登校生の心の中にも「これから生きていく不安」に対抗する防壁=フレームが築かれている。子供らしからぬ不自然な言葉の裏には、少なからず不安が隠れている。

周囲の大人は、その不安がどういったものか見抜き、子供が安心できる道を開いてあげなければならない。もちろん、上述の彼女の場合は、自立して生きられるという確固とした自信=安心へと導くことである。
 
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