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私は愚放塾で、自分と、自分の声を取り戻しました
匿名 男性 25歳
 
愚放塾に行くことになった経緯
 
ある日なんとなく参加してみた、とある東京の演劇体験ワークショップ・・・・・・。
意味のない言葉を並べた文章を、爆笑しながら読み上げるっていう課題を与えられ、
「笑う人のマネをするのが演技じゃない。自分の中の、面白いときの心を引き出して解放するだけ。」とアドバイスをもらった。

  へ~、そうなんや。わかった。よし、オモロいときの心は見つけた。
  これを引き出して解放するだけやな……

と思たらこれが全ッ然、出てこーへん。

今までの自分が、その心が出ようとするのを押さえつける感覚がはっきりとわかって、
ただ冷や汗だけが大量に出て、息が詰まりそうになる。

そのワークショップ後、やばい、俺引きこもりやん…。と初めて気づいたと同時に、
ドク、ドク…と、今まで引きこもってた自分が出ようとするのを感じる。
なんかジワーっと気持ち悪くて吐きそうな感じになる。

押さえつける自分と、出ようとする自分。
どんどんどんどん息苦しくなる。

そんなときに愚放塾のことを教えてもらって、木戸さんに連絡をとって体験させてくださいと申し出ると、快くOKを下さる。

その後も日に日にドク…ドク…が大きくなるから、愚放塾に行く日まで待てずに他の演劇ワークショップに参加してみても、やっぱり冷や汗が出るだけ。

あ゙あ゙!!なんッでやねん!!!!!ってムシャクシャする。
自分のなかで、出ようとする自分が暴れて気持ち悪い。
思いっきり叫んでみようと思ってやってみても、ただ大きい声がでるだけで、出したい自分は出てこーへん。。。
 
そして小豆島へ
 
自分が引きこもりだと気づいた日から3週間が経ち、待ちに待った愚放塾へ。
出会った瞬間に、自然に心を開いてしまうほどに研ぎ澄まされた雰囲気の木戸さんご夫婦。

1日目は、自然豊かな小豆島で散歩したり、いくちゃん(いくちゃん)の手料理を食べて心を落ち着かせる。

2日目、はじめに自分の中に意識を集中させるワークの後、自分なりに工夫して「自己紹介する」という課題が出る。

最初にいくちゃんが、観る者を引き込む自己紹介をやって見せてくれる。それにインスパイアされて思い浮かんだやり方で、以下のように自己紹介をやってみた。

❶始め、今まで通りの無難に生きようとする自分で、無難な自己紹介をする。

❷その後、今まで押さえつけられていたホンマの自分が出てきて(っていう演出)、

無難に生きようとする嘘っぱちの自分に、本気で「俺を出せや!!オオッ?!! おまえなぁ、△□&4%mgいmcxr……寂しいやんけぇぇええ!!」と怒る。

  やり始めると、ホンマの自分がジワジワ表(おもて)に出てくるのを感じる。
 (お・・・今日はなんか違う・・・。いけそう・・・)

❸ホンマの自分が出てきた状態(という設定)で、再び本気の自己紹介をしようとしたとき、
一瞬、ビクッと体が震え、喉が震える・・・。

あ、今、出る・・・!!本気の叫びが!!!
『ッ・・・・・・う゛・・・ぅぅぅぅぉぉぉぉぉぉおおお゙お゙お゙お゛お゛ーーー!!』

腹の底から、体の芯から、ジワジワ体の表面に向かってググググッと細胞が震えながら目覚めていくのを感じながら、叫ぶ声にもエネルギーが宿っていく・・・。

やった(;。;)・・・・・・
やっと出た・・・俺!! 俺の、声!!!(ToT)

小さい頃から自分の声には芯がなく、それがイヤで腹式呼吸とかやってみても効果なくて、こういう声なんやろなって思って諦めてたけど、ちゃうかった!!

観て下さっていた塾長含む3名からのフィードバックのときの、お三方の表情、目の見開き具合、言葉から、自分の勘違いじゃなく、やっぱほんまに出たんやな、押さえつけられてた俺が。と実感。

次の日のワークでも、お二人の真剣な縁によって、眠ってる自分がもっと引き出されて、内側からエネルギーが満ち溢れてくる感覚を得る。そうやって4日間、小豆島の古民家で家族のように共同生活させて頂きました。
 
愚放塾後の、日常生活の変化
 
愚放塾で木戸さんから、以下のような教えを頂いていました。

 「頭でばっかり考えている動いたりしゃべったりしていると、
  変な間(ま)でいらぬことを言ったり、なんかうっとおしいと思われたりする。
  ずっと静かにおとなしすぎる人も同じ。動くべきタイミングで動かないとか…。

  演劇も仕事も人生も、全部、『準備』が大切。
  準備できるときにしっかり準備をする。
  そして、演劇の本番、仕事、人と相対するとき、
  そういう『 本番 』は力を抜き、頭で思考せず、ただ心を研ぎ澄ませること。
  そうやって自分のバリアのようなものを外す。
  相手が放つもの、その場の気の流れを敏感に感じ取る。それを受けて何かを返すときも、頭で考えない。
  インスパイアされて自分の中で出たものを素直に出す。それは言葉だったり行動だったり。
  本番で自分以外の何かが放つ異質なものを受け入れる(自分を晒す)ことができるように、準備をしておきなさい。」

上記の教えをもとに……

愚放塾後の日常生活でも 「本番」で研ぎ澄ますことができるように、必要な分だけご飯を食べるようになり、身の回りの掃除をまめにするようになりました。

今までは一日に4杯ほどコーヒー飲まないと仕事に集中できなかったのが(頭ばっかり使っていたから眠たかったんですね)、むやみにコーヒーを飲まなくても仕事に集中することができ、些細なことに敏感気づくようになりました。

「はたらく(=傍を楽にする)」ということを段々自然にできるようになってきたような気がします。今は、満たされた自分になって、余計なことをしなくなり、考えなくなり、心の乱れもうんと減りました。

今までは、他者のこと・他者の評価で自分が一杯一杯だったからこそ息苦しく、自分の声が出ませんでした。そんな状態でモノを言うからからこそ、他者へ何かを伝えるときにイデオロギー的になり、押しつけになり、何もかも良いか悪いかと線切りしていたんだと思います。

これからは日々準備をして心を整えて、本番は力を抜いて研ぎ澄まし、自分が自分として幸せに生きて、その幸せなエネルギーが半径1メートル、2メートルと漏れて、そんな僕と縁する人が、なんか幸せな気分になったと思ってもらえるように生きていけたらと思います。
 
最後に
 
ガンを克服したあと、1日1日を一生懸命生きると決めた木戸さんの、太くてスッと体の芯に響く声。いくちゃんの、優しくて吸い込まれそうになる眼差し。

余計な力が自然と抜けていく古き良き家の息づかい。すぐそばの海の上を飛ぶトンビの鳴き声。山に行けばまだ下手くそなウグイスの「ホー…ホケケキョッ」。眩しい笑顔で元気にハイタッチしてくださる近くの庵の庵主様。すれ違えば挨拶してくださる島の皆様

 ここは、自分を取り戻せる場所。
 たとえまた自分を見失っても、
 ここに来れば取り返せる自信がある!
 
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