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大学休学、不登校生のための
           「なりたい自分になる」演劇レッスン

愚放塾教育の大きな柱は「演劇」です。演劇は現実との橋渡しをしてくれるからです。

演技によって、現実のシミュレーションをしてみるのです。

自分のやりたいことを演じ、その自分を丸ごと、肯定・承認、さらに「賞賛される」体験をするのです。

僕の演劇経験からも、この方法が一番手っ取り早く自分が変わったという実感を持つことができました。

第1ステップ

たとえば、いま英会話のレッスンを受けている人がいるとします。

英語で話したいのだけど、自信がありません。みんなに笑われるのが恥ずかしくて英会話を習っていることすらいえません。たまたま街で外国人に話しかけられてせっかくのチャンスなのに、日本語で答えてしまいます。

そういう人いますよね。もしかしたら、あなたもそうですか?

でも、大丈夫です。

その人に英語を話す外国人になってもらうことにします。それから、見ている人たちにも「あなたちは、いまから演技する人に対して称賛の声や拍手をしてください」と指示します。

愚放塾演劇教育の特徴は、まず、見る人の方に演技をしてもらいます。「とにかく、場を盛り上げてください」とお願いするのです。

したがって、愚放塾の演劇ショップでは第三者としての観客はいません。見る役がいるだけです。

すると、どうでしょう。

たとえ、舞台で下手な英語をしゃべったとしても、見る役は称賛の声や拍手を送ります。十分な信頼関係さえ築かれていれば、演じている当人は気分の悪いはずはありません。

むしろ、演技者は調子に乗って自然と声や身振りが大きくなります。いつの間にか、外国人の真似を楽しみながらできるようになります

第1ステップ補習

「そううまくいくはずがない」と思っている人が必ずいますね。でも大丈夫、そういう人のために、補習がありますのでご安心ください。

そうですね、疑り深くてなかなかその雰囲気に乗れず、演技がいつまでたってもぎこちない人が必ずいます。かつての僕のように!

「演じているのは本当の自分ではない。あくまで演技として、外国人を演じて英語をしゃべっている」という逃げ道を用意してありますから、大丈夫ですよ。

演技することは「本当の自分」ではない人、つまり役柄を演じることです。その演劇の約束を利用して、いっそのこと、いろんな人を演技してみてください。下手であろうが、似ていまいが、関係ありません。

所詮、演技とは真似事です。現実でありません。

男女、年齢、国籍の別なく、英語を話すさまざまな外国人を演じてみましょう。本当の自分ではないのだから「どうでもいいや」と思いながらも、その演技が拍手で賞賛されるとまんざらでもない気持ちになります。

そうして誰もが演技することを楽しむことができるようになります。

第2ステップ

今度は一転、演技している自分も「自分自身」だと考えます。さっきと矛盾しているのではないかと怒りますか?

この段階に来ると、その矛盾に気づいても誰も怒る人はいないと思いますよ。なぜなら、みんな演技することが楽しくなっているからです。

では、なぜ演技している自分も「自分自身」なのだと、まわりくどいことを考えるのでしょうか。

それは「本当の自分」がいるという思い込みを解くためなのです。

どういうことでしょうか?

「本当の自分などいない、そのときどきの、あるがままの自分がすべて自分だ」と考えられるようになるためです。

いろんな演技をしている自分、そのつど、感じ、想い、考え、ふるまっている自分、そのすべて自分であると考えられるようになります。いままで拒んでいた自分でさえ、演技を通して受け入れられるようになるからです。

ここまでくれば「シメタ」ものです。

演技など下手でかまいません。「はったり」で構わないのです。とにかく「思い通りの自分」「なりたい自分」を演じるのです。

普段、なかなかできない自分を思い切って演じてみます。そのすべてが自分です。しかも、演技している自分です。

楽しいじゃぁ、ありませんか。

見ている仲間はあたたかい目でそのすべてを認めてくれます。その結果、演技に変化が起こります。

なにが起こるかというと、人目を気にすることなく、演技に集中することができるようになります。そして役柄に「なりきる」といった状態になります。

すると、どんなことが起こるでしょうか。

演技者はいとも簡単に「なりたい自分」になったという実感をつかむことできます。どんな自分になったとしても、周囲の人がそのことを認めてくれたなら、それは現実として「そうである」のです。

第3ステップ

演技者は役柄になり切って、目線から手の動きから立ち振る舞いまで「なりたい自分」を演じています。

その際、演技のうまい下手は関係ありません。とにかく「なりきる」ことが大切なのです。

「なりきった」表現によって、周りの人もその演技者を役柄としてリアルに見るようになります。そう見られることによって、ますます役柄に没頭するという、相乗効果が生まれます。

演じることに集中できるようになったら、自分の弱点・苦手なところを思い切って演技にしてみましょう。いままで恥ずかしくて人前に出せなかったようなことを演じてみましょう。それも自分には違いないのです。

この場合においても、見る役の人が重要な役割を果たします。見る役は、恥ずかしい自分を演技した、その勇気を称賛します。結果、いままでコンプレックスの塊であったものが、演技として日の目を見ることになったのです。

演技者は演劇という虚構を通じて、現実では恥ずかしくて出せなかった欠点を、演技として表現することができました。その表現行為は日常においても自信につながります。

演劇という教育装置によって自分という殻を破ったことになるのです。

復学・復帰を目指す大学休学、不登校の方へ

演劇ワークショップでは決して無理強いはしません。

ワークショップをする前の約束事が3つあります。

その1は、自分の心に嘘をつかないこと。嫌なことは嫌と気軽に言ってもらいます。一人でもしたくない人がいたら、その嫌を共有してワークをアレンジし、本人が納得したうえでワークショップを行います。

その2は、ワークショップの場に失敗はありません。上手い、下手もありません。世間の価値観が通用しません。むしろ、世間の価値観が逆立ちしています。すべてが虚構ですから、何でもありの世界です。その自由な世界へ誘います。

その3は、「頑張らない、楽しない、ごまかさない」です。できないことはしません。しかし、できることは一生懸命します。心に正直になって、やりたいだけ、とことんやります。

以上が、演劇ワークショップのいわば「グランドルール」のようなものです。いかがでしょうか?

愚放塾の演劇ワークショップに参加してみたくなりましたか?

あなたは、必ず変わりますよ!

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参考記事:
「演劇ワークショップとは?」
「塾長インタビュー:なぜ演劇を「愚放塾」の中心に据えているのですか?(Q4)」
「自己プレゼン演技術その1」
「復学・復帰を目指す大学休学生、不登校生に『演劇の力』で目覚めてほしい。」
「『自己変容』とは、自己イメージを変えることにほかならない。」
「『プリコラージュ』演劇教育法」
「愚放塾の演劇教育」