「ありのままの自分」はいない!

「ありのままの自分」と聞くと、先年、大ヒットしたディズニー映画「アナと雪の女王」の歌詞を思い起こす人も多いでしょう。

「ありのままの自分になるの、レリゴー、ありのままで飛び出してみるの」と「ありのまま」になることが、夢を運ぶ言葉のように使われていましたね。

「ありのままの自分」と「自己解放」

「ありのままの自分」と似た使われ方をしている言葉に「自己解放」があります。「自分を曝け出す」という言い方で使われることが多いのですが、社会や集団の抑圧から自己を解放することです。

他人の視線に過剰に反応したり、周りの「空気」を気にするあまり、自分を押し殺しているとしたら、まさに集団に抑圧されていることになります。その抑圧を解くことが文字通りの「自己解放」ですね。

自己解放すれば、「ありのままの自分」になるのだろうか?

思いっきり自分を解放したい、思う存分自分を曝け出したいという願望は、「自己解放」の延長線上にありますね。とすれば、「ありのままの自分」とは自己解放した自分ということになるのでしょうか?

たしかに社会生活を営む上では、誰しも自分を抑えることを余儀なくされます。しかし、その抑圧を解いて自己解放ができたとして、本当に「ありのままの自分」になることができるのでしょうか?

そうではなく、人に気兼ねなく内面の自分を曝す「自己解放」ができない反動で、「いや、ちがう、それは私ではない」。人目を気にして繕った私でなく、本当の私として振る舞いたい。そうして「ありのままの自分」になりたいという幻想が出来上がるのではないのでしょうか?

「ありのままの自分」の正体は?

結論から言えば、「ありのままの自分」を突き詰めてもなにもありません。それが「ありのままの自分」です。

この人何を言ってるんだ!言ってることがさっぱりわからん!とお叱りを受けそうなので、先を急がず、もう少し丁寧に説明します。

僕が言いたいことは、「ありのままの自分」とは「私」を意識した時、その都度感じる「私そのもの」のことです。その「私」は確かにいます。「意識そのもの」と言い換えてもいいとおもいます。ですから、「ありのままの自分」は、意識がある限りあるわけです。

しかし、それでは「その私とは、どこにいて、何であるか」と聞かれても指し示すことはできないでしょう。

「アナ雪」のように世間一般で言われている「ありのままの自分」とは、その時々で浮かんで消える感情や思い、つまり、「あるがままの自分」のことではないでしょうか。「あるがままの自分」とは、「ありのままの自分」と違い、感情とか、思いとかといった具体的な内容を持っています。

「あるがままの自分」になるのは簡単ですね。気心のあった仲間と気兼ねすることなく、気ままにふるまっている、その程度の自分になればいいのですから。

「ありのままの自分」が演技する?!

普通に生活している以上、「あるがままの自分」で居続けることができないでしょう。ムリに押し通すと、「あるがまま」ではなく、「わがまま」になってしまいます。

それで、「演技」するのです。

その時々に内面を支配する感情や思い、すなわち「あるがままの自分」を、「演技」として表現し相手に伝えるのです。あくまでも演技としてするのですから、自分を決して見失うことはありません。

「ありのままの自分」が「あるがままの自分」を上手に変換して演技しているのです。これは、舞台に立った俳優と同じですね。

「内面に湧き上がるさまざまな感情や思いである自分=あるがままの自分」をそのまま出すことを「自己表出」といいます。そうではなく、「あるがままの自分」を「変換装置の自分=ありのままの自分」が相手に応じ場に合わせ、うまい具合に表現することを「自己呈示」といいます。

「あるがままの自分」と「ありのままの自分」との区別を弁えていると、自己表出と自己呈示を使い分けることも可能になってきますね。

大学休学生、不登校生、ニート、ひきこもりの諸君へ!

愚放塾教育では、自我はひとつと考えません。自分はひとりではなく、いっぱいにいるのです。「私」の中に「多彩な自分」が棲んでいると言ってもいいでしょう。私の中で、その多彩な自分が、ああだ、こうだと言い合っているのです。

愚放塾のコミュニケーション教育は、私の中の「多彩な自分」を表舞台に上げ、それらを演技させる術を学びます。そうすることで、演技させている「作用としての私」を意識するようになるのです。

その「作用としての私」が「ありのままの自分」なのです。

「ありのままの自分」を鍛え磨くことで、真のコミュニケーション能力が身につくのです。

続きは→「『ありのままの自分』を磨く」をお読みください。
 
愚放塾の自我論については次の資料も参考にしてください。
「『自分を知り、自分が変わる』自己変容エクササイズ」
「『自己変容』とは、自己イメージを変えることにほかならない」
「化粧と演技」
「大学休学、不登校生の復学・復帰のための多重人格のすすめ」

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漫画家として行き詰まったときに駆け込みました。そして僕は、漫画家に戻りました!

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人前恐怖症、ダメ教師、挫折と自己変容……