大学不登校生の「ひきこもり」脱出法
~Q&A~

大学へ行けないばかりか、家からも出られない「ひきこもり」のA君とのQ&Aです。

Q.「ひきこもり」は脱出できますか?

A.3か月から6か月の「自由な時間」があれば可能です。

Q.その期間で何をすればいいのですか?

A.自分を変える作業です。思い切って動き出さないかぎり、現状打開は望めません。自分を変えるのは自分でしかないんです。誰も肩代わりはしてくれませんよ。

Q.いきなり、お説教ですか?

A.ちょっときつい言い方をしてしまいました。ごめんなさいね。

Q.どうしても自分を変えられないから「ひきこもり」が続いているのです。そう簡単に自分を変えることなどできませんよ。

A.もっともです。今のあなたと全く違う人間になることは難しいと思います。でも、変容は可能です。人間は色々な面を持っています。

自分の性格ひとつとって見ても、「自分とは、こうだ」と断定できるでしょうか。たとえば、気が長かったり、優しいところがあったり、頑固なところがあったりと、ひとつひとつ数え上げてみれば、あなたがひとつの色で染まってないことが分かりますよね。

その組み合わせや比率を変えればいいのではないでしょうか。あなたが持ち合わせている多様な面を認めながら、元々あなたに具わっている要素で「伸ばしたい」点を大事に育てていけば、あなたは必ず変われます。

Q.どうすればいいのですか?

A.たとえば、いまのあなたが自分は全く能無しだと思っていると仮定しましょう。

しかしそれは、あなたの持ち合わせている能力が、いまの社会において有効に働いていないだけの話です。逆に言えば、もし優秀な才能があったとしても、それはその時代の環境で有利に働いているにすぎないのです。

ですから、あなたが、まず、すべきことは、自分のなかにある能力をすべて洗い出し、そのなかから子供頃好きだったこと、あるいはいま現在、興味関心があるものを基準にピックアップして、これからの時代を見据えて大事に育てるのです。

Q.無理なこと言わないでくださいよ。そんな面倒なことできません。

A.あなたは、今の生活に面倒はないのですか。面倒を嫌がったら、究極何もしないで死を待つだけのことですよ。すいません、また、お説教になってしまいましたね。

じゃあ、こうしましょう。面倒なことはすべてやめて、「好きなこと」だけをすると仮定しましょう。そうしたら、あなたは何をしますか。その答えを探してみてください。それが、あなたがこれから大事に育てていくものです。

Q.そういわれても、すぐには思い当たりませんよ。

A.それでは、もうひとつ思考実験をしましょう。

もし、あなたが何回も人間に生まれ変わったとします。何回生まれ変わっても、「やりたいこと」を探してみてください。言い換えますと、何度生まれ変わっても、「飽きない」でやり通せるものは何ですか。

今すぐでなくてもいいですから、探してみてくださいね。あなたのなかで、くすぶっていて外へ出たがっている「好きなこと」に必ず出会えますよ。もしかしたら、10,000時間、続けられるほど好きな何かが見つかるかもしれません。

Q.まあ、そのうちやってみるとして…。ところで、僕は外に出たくても出られないのです。僕には、こちらの方が切実な問題なのです。

A.外に出ようとすると、不安とか恐怖感に襲われ、いてもたってもいられなくなる、そういった、強い心理的負荷がある場合は、一度専門のお医者さんの診察を受けた方がいいと思います。

それほどではなく、不安で心臓が高鳴ったり脂汗が出たりするけど、人のいない場所なら、なんとか出られるのであれば、人けのない場所を探して、外へ出てみることをお勧めします。できれば、朝がいいですね。簡単な体操やリズミカルな運動をしましょう。緑のあるところを散歩するのもよいと思います。

朝、陽の光を浴びるだけでも『幸せホルモン』と呼ばれるセロトニンを増やす効果があることは、医学的に証明されています。

Q.すでに病院で治療を受けているんです。少しも改善がみられません。どうすればいいでしょうか?

A.専門家でないのを承知の上で、少しばかり大胆なことを言わせていただいてよろしいでしょうか。既に通院をされていて、少しも状況が改善されないならば、あなたの抱えてる問題の核心が「精神疾患」ではないことを、すでにご自身で分かっているのではないでしょうか。薬は対処療法的に症状を抑えているにすぎませんから。

根本的な問題はもっと違うところにあるはずです。自分の人生を考えてみることが大切ではないでしょうか。そして、人生からの問いかけを聴くことです。

Q.難しいことを言わないでください。人生からの問いかけを聴くってどういうことですか。抽象的なことを言われてもわかりません。

A.こう考えてみたらどうでしょう。これも思考実験なので、「ウソ」だとか、「信じられない」とか言わないでくださいね。

それでは、はじめましょうか。

まず、あなたのすべてを見通してよい方へ導いてくれる「人生」という教師がいると仮定します。そして、その教師は決して否定的なことを言いません。いまのあなたの現状を肯定して、よい方へ導いてくれます。

そこで、思考実験です。人生という教師の声に耳を傾けてください。何という声が聞こえてきますか。

Q.何も、聞こえてきませんが…

A.人生は、あなたの今の状態を肯定しているのです。ひきこもって外に出られない状態を肯定しているのです。

聞こえてこないなら、そのように考えてみてください。

Q.今の状態なんて絶対、肯定などできません。将来のことを考えると、不安でいっぱいです。

A.私も若いときは「不安神経症」と医者から診断されたこともあります。いままでの人生を振り返っても、不安がなかった時などありません。いつも不安と付き合ってきました。私のことを語っても仕方ありませんね。

それではこう考えてみたらどうでしょう。

あなたが今の現実を肯定できずに、不安であることは事実ですね。

しかし、人生の高みからは、いまの現実は、あなたが成長するための試練と捉えています。いまの状態は、あなたが人生をよりよく生きるために必要だから起こっているのです。

いま直面している問題を真正面から受け入れ、目標を定めて地道に努力を重ねることです。後から振りかえれば、いまの状態は、自己成長のための、よりよい人生を切り開いくための、若いときの貴重な試練だったのだと思い知ることでしょう。

人生の教師は、あなたにそう教えているのですよ。

たしかに人生などという教師はいないかもしれませんが、人生という大きな視点から、いまの自分を見てみることが重要です。そうして今の自分を捉えなおすことで、積極的な生き方へステップアップできます。

人生という高みから多角に物事を見られるようになると、たとえ、絶対無理、絶対肯定できないと思い込んでいることでも、肯定することができるようになります。意味づけして見直すことができます。

今までとは全く違った人生の風景が現れるでしょう。思いがけない発見にも出会うかもしれませんよ。

Q.すると、どうなるんですか。具体的に、何かいいことでも起こりますか?

A.ええ、いいことが起こります。

そのような思考方法を身に着けると、「弱いまま強くなれる」のです。一方で自分を肯定できなくても、他方では、いまの自分の現状に意味を持たせることができます。物事をひと通りではなく、何通りにも考えられる思考術を身に着けることが人生を生き抜くコツです。

繊細で不安でいっぱいだけど弱くはなく、強いけど頑固ではなく決して鈍感ではない。そんな生き方、つまり、「弱いまま強くなること」が、繊細な感性と柔軟な思考力で、これがダメならあれを活かそう、それがうまくいかないならこれがある、こんなふうに多種多様な選択肢を持つことができるのが、これから時代を先取りした生き方だと思いますよ。

具体的には、一つの失敗で挫けるようなことはなくなります。この多角化思考を鍛えていくと、万策尽きたとおもっても、まだ何か方法があるのではないかと決してあきらめない、逆境に強い人になれます。

Q.そう理想を語られても、いまの社会にすら適応できないんでいるんですよ。生きる自信が全くないんです。どうしたらいいんですか?

A.自信がないことも、弱いまま強くなるためには必要ですよ。自信を持った途端成長は止まります。自信が持てないことも、自己成長の原動力です。弱いまま強くなるための欠かせない要素です。しかし、今のあなたの気持ちを考えると、ちょっと先を急ぎすぎたようですね。

「周囲は年を重ねるごとに社会に馴染んでいき、自分だけは数年前から何も変っていない…」
「自分だけが感覚がずれていて、他人とうまく接することができない…」
このような思いを、一度ならずは持ったことがあるはずです。非常に強い無力感、寂寥感、劣等感に襲われますよね。この様な感覚を放置していれば、自信が無くなり、生き辛くなるのは当然です。なぜこのようなことが起こるのでしょうか。

Q.まったくわかりません。だから、訊いているんです。

A.たとえば、同じ不幸な出来事を経験しても、ある人は徹底的に打ちのめされるのに、別の人はそれに耐え、最善を尽くす人がいます。この違いはどこに起因するのでしょうか。

たしかに生来的な性格の違いは否定しません。

しかし、青年時代に弱くていつも打ちのめされていた人が、年を重ねて成長して、悲劇的な出来事にも積極的に対処できる力がついた例は数多く報告されています。だから、積極的な生き方は後天的にも身に着けることはできるのです。この積極的な生き方、考え方のことを「変換対処」と言います。たぶん、あなたには「変換対処」能力が不足してのだと思います。

Q.「変革対処」と言われても全く理解できません。

A.いまから説明します。

Q.難しいことを言われてもよく分からないので、何かに例えて説明してくれませんか?

A.引きこもっているA君は、2日後の両親の結婚記念日の夕食に好物の肉じゃがを作ってあげたい。けれど、ジャガイモも肉もない。外へ出られないA君はスーパーに買い物へ行けない。まして、料理などしたことがない。
まず普通はこの段階であきらめますよね。A君の、せっかくサプライズを計画して両親の喜ぶ顔を見たいという思いはあえなく挫折してまいます。
ところが、「変換対処」の考え方を身に着けたA君なら、自分を取り巻く現実の状況を冷静に分析します。
・A君は引きこもっていて、料理をしたことがない。(自分の能力)
・非常に協力的で、料理の上手な兄が居る。(人的環境)
・冷蔵庫の材料では足りない。(物的環境) 
これによって生じる問題は、
・2日という短い期間では、レシピ通りにすら作れるようになる自信がない。
・材料を買いに行くのが辛い。
以上の条件を考えると、2日後に独力でおいしい肉ジャガを作るというのは不可能です。このことに「変換対処」すると、
・材料を買ってきてもらい、兄に手伝ってもらって、結婚記念日に肉ジャガを間に合わす。
・どうしても自分で作ってあげたいので、結婚記念日に合わせるのはあきらめ、兄に料理を教わり、材料を買ってきてもらってから後日に作る。
・兄には絶対に頼りたくないので、自分で買い物に行けるように工夫して、独学で肉ジャガの練習をする。
など、物事をひと通りではなく、何通りにも「変換」して考えられる思考術を身に着けたことになります。

不安でいっぱいだけど弱いままではなく、柔軟に物事を考え、不利な状況の中でも、100点満点ではないが、人の力を借りて60点だけど、なんとかその場をしのぎました。その結果、A君は両親の喜ぶ顔を見ることができたのです。

Q.まあ、当たり前のことといえば、当たり前のことだけどなあ…

A.その通りです。

当たり前で、人間なら誰しも備わっている思考能力ではありますが、一度失うと、面倒くさいという気持ちが先立って、なかなか積極的に行動することが難しくなるものです。「変換対処」は日常の些細な出来事に対して絶えず行っていないとすぐに失う能力でもあります。まずは「当たり前のこと」をできる範囲でやり続けることが大切でしょう。

Q.料理を「あきらめる」ことも選択肢のひとつですよね。

A.たしかに「あきらめる」という選択肢は引きこもっているA君にとって、いかにも現実的です。最も現実的です。しかし、無意味な選択です。

忘れてはならないのが、「変換対処」とは行動していくうちに身についていく能力です。あれこれ試行錯誤して、その経験値が積み重なって、いろいろな方法を創案することができ、「変換対処」能力として現実に役立つようになるのです。

Q.「変換対処」のことをもっと知りたくなりました。もっとわかりやすい例はありませんか。

A.ちょっと大きな話になりますが、いいですか。

人類の最初の「変換対処」はなんだと思いますか。

まず挙げられるのが、火の利用です。火は危険なものとして動物は決して近寄りませんよね。人類が利用するまで、火のエネルギーは全く無駄に消費されていました。ところが人類は、その火に対して、死の危険を冒してまで立ち向かったのです。そして、火をコントロールすることに成功しました。それから、人類の文明は飛躍的に進歩したのです。火の利用は、料理の煮炊きから始まって、金属精錬、蒸気機関、エンジンなど、つぎつぎと「変換対処」が可能になりました。

Q.具体的にはどうすれば、「変換対処」は身に付きますか。

A.まず、ありのままの自分を眺めて見てください。

色々と嫌な点が見えたり、将来が不安になったりするかもしれません。現状を見て、周囲への罪悪感に駆られるかもしれません。人と関わりたいが、自分が受け入れられる気がせず、距離をとってしまう。一生このままで居るのは決して本意ではない。でも、どうしても行動できない、続かない。現状が続くのは辛いが、行動することも辛い。何か行動を起こして続かずに失敗し、これ以上自己評価が下がると自分がどうなってしまうのか恐ろしい。

ひとによっては、様々な自分が見えてくるでしょう。

他人から、気にしすぎであるとか、もっと自信をもったほうがよいと言われたことがあるかもしれません。あなたが能力不足を感じ、自信を持てないでいる以上、それがあなたの現実です。コミュニケーションが苦手なために社会活動ができないという現実があるかもしれません。

いずれにしても、その現実と向き合うことが、「変換対処」能力を養う第一歩です。

Q.そんなこと、まったくできる自信がありません。

A.絶対にできます。

というのも、今、できていることを意識的にすることが最初の対処だからです。外に出ることに繋がりそうなら、なんでもいいです。6時間以上寝られているとか、風呂に入っているとか、ご飯を一日一食は食べているとかでいいのです。

Q.それに何の意味があるんですか?

A.物事を意識的にコンスタントにこなすことに慣れることができます。これは非常に大事な意味があります。

今できることをまずは一生懸命することが非常に大切なのです。

それをコンスタントに続けていくと、結果よりプロセスを充実させることに達成感を持つようになれます。そうしているうちに、試行錯誤することが楽しくなりますよ。試行錯誤することがすでに「変革対処」を実践していることになります。

Q.社会へ出られるようになりますか?

大丈夫です。現状から、社会活動ができるようになるまでには、人それぞれ、いくつも課題があるはずです。その課題を一つ一つクリアーしていくのですが、最初の課題は「物事を続ける」事ではないでしょうか。できることを続けて習慣にすることが増す最初の課題です。この課題をクリアーできたら、80%は成功したと考えていいと思います。

行動は1ヶ月で習慣として定着すると言われていますが、定着させるには意識的に行動していかなければなりません。しかし、人間は前日とほとんど同じ事を考えて過ごしているので、意識的に行動することも容易ではありません。気がつくと今までの生活習慣に飲み込まれ元に戻ってしまいます。そこで、1日の行動を確認したり、感情の記録をつけて、フィードバックするいくことも必要でしょう。

Q.1ヶ月も努力が続いたことがないんですけど?

A.世の中では努力の成否や効率ばかりが取り沙汰されますが、努力そのものについて語られることはあまりありません。「やればできる」ということがよく言われますが、それもあまりいい言葉でありませんね。やってもできないことも、たくさんあると思います。

ですから、できることを一生懸命やるのです。できることを一生懸命やったら、それを続けているうちにきっと楽しくなりますよ。私の実体験です。他人に当てはめるのは、ちょっと楽観的ですか?

Q.当たり前じゃありませんか。人と自分は違うなんて、小学生でもわかってますよ。

A.すいませんでした。

Q.じゃあ、訊きますが、努力ってどういうことなんですか?

A.努力とは、続けられるように工夫し続けることの意味です。

ある世界的なマラソンランナーの話を聞いたことがあるんですが、はじめから49,125キロの、あの長い距離を走りとおせるなんて思ってないのだそうです。その話を聞いてちょっと驚いたのですが、彼が言うには、「どんなにコンディションを整えてレースに臨んでも、レース中、苦しくてもうやめようと思うことの連続だ」そうです。

そこで、レースをリタイア―しないように工夫したことは、「苦しくてたまらないけど、いまここでやめるのではなく、先に見えるあの電柱まで走ったら、やめよう」と心に言い聞かせて走るのだそうです。そして、あの電柱まで来たら今度は、「もうひとつ先のあの電柱まで走ったらやめよう」と決めて、その繰り返しで42.195キロを走りぬくそうです。

こういった工夫こそ「変革対処」です。

Q.とにかくやってみることが大事ともしばしば耳にしますが、それじゃあ、ダメなんですか?

A.そんなことはありません。

未知の分野に取り組むとき、どの様なアプローチをしてよいのかわかりません。そんな時は、「とにかく」が非常に有効な手段になりますね。なんでもちょっと味見をしたり、あらかじめ下見をして、だいたいの「アタリ」をつけておくことが大切です。

まず最初はできることを一生懸命することから始めて、そのついでにこれもやってみようかなって感じで、新しいことに手を出してみると、それが意外な発見につながるのです。

Q.結局、コツコツやりなさいっていうお説教なんですか?

A.はい。どこへ行っても、何をやっても、目の前の「できる」ことを積み重ねることは必要です。避けて通ることはできません。お説教くさいですが、それは紛れもない事実です。

ただし、頑張る必要はありません。無理と判断したら、潔くやめることも大切です。納得できないことをする必要もありません。しかし、「できる」ことをやり続けることが大切です。

もっといえば、もし誰でも「できる」ことを誰も真似「できない」くらい徹底的にやり通したならば、それは、あなたならではの「変換対処」能力になるはずです。その能力は、あらゆる局面であなたの助けになるはずですよ。

Q.いろいろ教えてもらって最後にこんなことを言うのも申し訳ないのですが、結局、やろうという意欲が湧きません。どうしたらよいのでしょう?

A.日々の生活に疲れ切ってエネルギーが湧いて来ないのではないのでしょうか。

いつも通りの場所に、いつも通りの物があり、周りからの刺激もいつも通りだと、今までと同じ面の自分しか見えないでしょう。さらに、生活習慣を変えて努力しようにも、人や景色が同じならば、マンネリ化して、意欲がなかなか湧いて来ないものです。また、負い目や両親との関係、仕事や学業への義務感を背負い込んで取り組もうとすることは大変な労力を要します。

環境を一新することをお勧めします。新しい環境に身を置いてその中で変化する自分を観察するのも新鮮で面白いと思います。

人類の最大の特徴は環境適応能力です。環境が違えば違うほど眠っていたその能力が最大限に発揮されるに違いありません。

Q.なんか疲れそうですね。

A.問題をそのままにほったらかしにしてしっかり対処しないことが一番自分を傷つけます。精神的に疲弊させます。

ずっとお話をしてきたので、少々きついことを言いますと、いま目の前の問題から逃げることがもっとも自分をダメにすることです。逃げるのが悪いと言っているのではないのです。納得していない現状を我慢して逃げずに、ぐずぐずそこへ留まっている方が余程悪いと思います。

そうではなく、今の現状が納得できないのならば、いままでのつながりが断ち切れるところまで逃げるのです。家から外へ出るというより、家とは全く関係のない土地まで逃げて、その新しい環境に身を置いてみることです。たとえ一週間でもいいですから、新しい生活をしてみることです。

自分のなかで眠っていた環境適応能力が目覚め、未知の世界でさまざまな「つなぎなおし」が起こり、新たな自分と出会えます。そうするのが一番手っ取り早く自分を変える方法です。なぜなら、未知の世界に身を置くと、環境に適応させようと心身が働き、いやがうえにも「変革対処」せざるを得ないからです。

Q.いろいろアドバイスありがとうございました。しかし、僕は今まで積極的に対処した経験がありません。何をするにも、意欲がわきません。だから、環境を変える勇気もあません。どうすればいいのでしょう?

A.そうであれば、無理矢理、環境を変える必要はありません。

まずは、部屋の環境を変えてみるのはどうでしょう。

机やベッドの配置を変えたり、余計なものは捨てて、自分の部屋をまったく別の環境に変えてみるのです。それだけでも、いままでのつながりが断ち切れて、その環境に応じた新たな自分との「つなぎなおし」が起こるはずです。

こんな話があります。

ある人から赤い花瓶を誕生日プレゼントにもらいました。プレゼントをもらったものの、鮮やかすぎる花瓶の赤は部屋に置くにはどぎつく、浮いてしまいます。どうしようかと思案しましたが、せっかくのプレゼントなので、棚の上に赤い花瓶を置いて花を挿しました。それから、一年後、その部屋はどうなったと思いますか。全く違う部屋になったそうです。

部屋に不釣り合いな赤い花瓶を置いたために、それに調和する物を次々に買い替えて、終いには絨毯まで張り替えました。部屋は一年のうちで全く違う装いになりました。一つのことがきっかけになって、次々に「つなぎなおし」が起こり、部屋自体が全く違う部屋に変貌を遂げたという話です。人間についても同じことが言えると思います。

大学休学、大学不登校、ニート、「ひきこもり」の方へ

人生には停滞して前に進めない期間があります。たしかに、将来の不安、対人恐怖、自信の喪失、コミュニケーション障害なといろいろな感情や症状が襲ってきます。楽しく充実して生活している人を見て、うらやましく思う半面、自己嫌悪に苛まれることもあるでしょう。また、自己の存在自体が希薄になり、生きている実感すら持てなくなってしまうこともあるでしょう。
しかし、この体験は、将来必ずあなたの血になり肉になる貴重な経験になるはずだと思います。大きく沈み込むことは、大きく舞い上がるためのスプリングボードです。愚放塾では、傷つき疲れた心を癒し、ひとりひとりの人生に寄り添い、これから生きていく土台を築き、目標に向かってしっかり歩んでいけるように確かな支援を行います。

→参考として「ほとんどの人は目標を投げ出すが、投げ出さない人の特徴とは?」

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