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大学休学、不登校生よ、 自分のなかの子供を呼び覚まそう!

古代ギリシアの哲学者ヘラクレイトスを知っていますか?

高校の倫理の教科書にありましたね。そうです。「万物は流転する」と言った人です。

同じ川には二度と入れない

川の水は流れているわけですから、厳密に考えると当たり前ですね。でも、日常的には、隅田川なら「隅田川」と呼び、いつも同じ川として見ています。この見方を哲学者は批判するのです。

「人間が、見ているものは、変化しているうちの一瞬にすぎないのに、人間は、その一瞬を固定的で不変的なものと見なしている」「すべては変化し続ける。 永遠に不変の存在なんてありはしない」とね。

全てのものは移り行き常住不変なるものはないという日本の「無常観」は、はかなさ、死を連想させ、もの悲しいイメージがあります。しかし、ヘラクレイトスは「変化することはよいことだ」と言っています。

戯れる子供の創造力


ヘラクレイトスは哲学発祥地、エーゲ海に面したイオニア地方(現トルコ)のエペソスの王族の家系に生まれた。

しかし、政治に携わることを拒否し、子供の遊びに興じ、「人間は遊んでいる子供の真剣さを獲得したとき、もっとも本来の自分に近づいている」と言ったといいます。

ヘラクレイトスに影響を受けたニーチェは、子供は未熟であるという一般的な捉え方に異を唱えました。子供を成熟者として見ました。

普通に考えれば不自然な見方ですが、ここにニーチェの教育論の核心があるのです。

「すべての人間のなかには戯れる子供が隠されている」と言い、その可能性を創造力に見たのです。

子供は変化をたやすく受け入れます。それどころか、変化を楽しみます。大人になると現状維持、安定を欲するようになります。

しかし、「万物は流転する」のです。世界は常に生成変化しています。まして現在は変化の激しい時代です。

その変化に対応できるのは、自己を柔軟に反省し、いろんな想いに楽しみを見出す、子供のような戯れの精神が必要になります。

子供のまま大人になる

天才物理学者アルバート・アインシュタインは、いまで言う「落ちこぼれ」でした。言葉を覚えるのも遅かったそうです。

しかし、そのことが、あの相対性理論を発見する大きな力となったのです。

アインシュタインは次のように言いました。

普通の大人が当たり前だと思っているようなことに、いつまでもこだわっていると幼い子供だと馬鹿にされます。しかし、知的発達の遅れていた私は、大人になっても、子供が抱くような幼い興味で頭がいっぱいでした。その興味というのが時間と空間でした。もちろん、すでに大人になっていましたから、当然子供よりは理論的に深く掘り下げられることができたのです。

誤解されることを恐れずに言えば、アインシュタインの才能は、子供のまま大人になった結果でした。

子供の頃を思い出してみよう!

ニーチェによれば、哲学とは知識を学ぶことではありません。

新たな価値を創造することです。

哲学とは、従来の価値を突き崩すと同時に、既成の自己をも放棄し、新たな自己を創造する営為です。

そのためには、子供の柔軟で好奇心に満ちた心を呼び覚ます必要があります。

子供の頃を思い出してみましょう。

男の子なら棒を持っただけで剣豪になれました。女の子ならままごと遊びで、いとも簡単にお母さんやお姉さんになることができました。
想像力で自分のなりたい人物にもなることができました。

できないことに尻込みすることもありませんでした。初めて見るものや知らないことには好奇心が湧き上がりました。

復学・復帰を目指す大学休学、不登校の方へ

アインシュタインのように誰でも子供のまま大人になれるのでしょうか。

疑問を持つ人もいるかと思います。

しかし、愚放塾の演劇ワークショップでは、いろいろな仕掛けを用いて、いとも簡単に子供(のよう)になることができます。その柔軟な心でいろんな遊戯=演技をします。

考える前に動く、相手の言葉を無条件に受け入れて想像力で膨らませて返す、何も知らない自分になって行動する等、ゲーム感覚でそれぞれのワークを楽しみます。

そうしていくうちに、固まった大人の分別が溶解して、自由で創造的な発想ができるようになります。ほんとですよ。

ここで、アインシュタインについて興味深い事実を述べましょう。

アインシュタインの問題解決能力は知識が増えていくにつれて衰えていったといいます。彼があの有名なE=mc2の数式を発見したのは大学を出てから一年間の間でした。発見する能力は知識が一番少ないときに発揮されたのです。

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→ダメ教師奮闘記「塾長インタビューQ13:先生をしていた時に、なにか思い出があったら教えて下さい」
→自分のなかの原石を磨く「『プリコラージュ』演劇教育法」