大学休学・不登校生の復学・復帰に対する無気力の原因を考える。

今回は無気力の原因を探っていきましょう。

寄り道は回り道ではない。

心理学者の故河合隼雄氏は「道草によってこそ 道の味がわかる」と言いましたが、人生の妙味というのはまっすぐ目的地に到達するより、たしかに寄り道だと思います。

僕はお酒が大好きですが、お酒そのものよりも飲み屋街の路地に惹かれます。好きな酒場の路地には、枝道が何本もあり迷子になりそうになります。また、それが楽しいのです。

道の両側には小さな小料理屋が軒を並べて立ち並んでいるのを、縁日の屋台をワクワクしながらキョロキョロして気に入った店を探すのが、何とも言えない快感なのです。まっすぐ一本道でしかも行く店が、決まっていたら味気ないですね。

河合氏は、心理療法でクライアントに対して、「治療」とか「解決」と言うことにとらわれず、だだ黙って座っている感じで、向かい合っていると言います。

どういうことでしょうか?

表層的な解決では満足できないのが人生である。

河合氏はたくさんのクライアントに接した経験から、クライアントが症状に悩むとき、それを解消することも意味があるし、解消せずにいるのも意味があると考えるようになったと言います。。

河合氏の文章の文脈に沿って説明しましょう。

クライアントの最初の訴えは、もちろん症状を早くなくしたいということにはちがいありません。しかし、深層意識までを含めたクライアント全存在を鑑み、そのかけがえのない存在が、治療を通してどのように進んでいくかは、よほど慎重に受け取るらないと分からなくなってしまうそうです。

河合氏はあるクライアントの例を出します。あるクライアントの症状がなくなり、生活が規則正しくなったとか、パートタイムの仕事ができるようになったときに、河合氏が思わず喜んでしまっときの失敗談です。

河合氏が日常的な生活の質の向上を素直に喜んだ時、クライアントは「河合氏から拒絶され、自分を無視された」ように感じ、激しい怒りを河合氏にぶつけたそうです。

この経験から、河合氏は「表層的な解決では決して満足しないクライアントもいる」ということを思い知ったのです。

内奥から根本的な解決を欲しているクライアントに対して、症状がなくなったのはひとまず喜ばしいことであっても、クライアントの願いは自分自身の抜本的な変化なのです。

無気力はどこから来るのか?

無気力であることの一つの原因として挙げられるのが、心に根本問題を抱えていながらも、そのことに全く気づかないことです。

とりあえず世間のモノサシに無理やり自分を合わせていると、あらゆることに嫌気がさしてすべてが無価値に思えてきます。その結果無気力になってしまいます。揚句には自分さえも価値のない存在と思ってしまうと言います。

たとえば、みなさんのように大学休学、不登校で悩み、復学・復帰の道を探しあぐねている若者に対して、仕事をすることの意味や社会で活躍することの意味を説くことも必要でしょう。

しかし、その人ならではの人生の問題、つまり「自分とは何者か」「人生をいかに生きるか」という類の根本問題をないがしろにすることは無気力を生む原因にもなりかねません。ですから、その深い問題を内面深くからえぐり出し、その解決策を、一緒に考えて、ともに努力していくことが、何よりも大切なのではないでしょう?。

みなさんは、どう考えますか?

復学・復帰を目指す大学休学、不登校の方へ

河合隼雄氏は次のようにも言っています。

学んでいて楽しくないものは、本当の意味で身につかない、というのは私の実感でもありますが、一方で、苦しさを伴わない学びもまた、ニセモノだと思うのです。

愚放塾の生活は、規則正しくもあり、自由でもあります。規則はあくまで目安であり、個人の自由を尊重します。

しかし、心に嘘をつかないことをルールに、日々「自分自身を使い切ること」を目標にしています。

心に嘘をつかないことは自分をごまかさないことです。妥協しないこと、できることは楽しないこと、そうした行動の中で気づいたことを日々対話しながら、その人ならでは人生の根本問題を探し出し、一緒に解決へ向けて努力していきます。
復学・復帰を目指す大学休学、不登校の方へ

みなさんはどう思われますか?

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